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ヘイケボタル幼虫は、生息場所によって食べる物が違います。 流れの緩い水路では、カワニナ、タニシなどの貝類を捕食。その他、魚や昆虫類の死骸等も食べます。 田んぼでは、タニシ、モノアラガイ、ミミズや昆虫の死骸等を食べます。 @ モノアラガイ A カワニナ |
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@ モノアラガイ |
A カワニナ |
モノアラガイ モノアラガイを水槽で養殖してヘイケボタル幼虫の餌にできます。 近くの水路で採集して、カワニナの水槽で養殖したところ、低水温(7度)でも産卵することや成長が速いことも分かってきました。 |
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近くの田んぼでモノアラガイの異常繁殖しているのをよく見かけるようになりました。弱農薬にしたり有機肥料に換えたことで田んぼの環境が以前より改善された結果でしょう。 モノアラガイは低温には強く水路は勿論ですが、氷の張った容器の底で生存しているのを確認しています。 |
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○モノアラガイは、ヘイケボタルの餌には最適ですが、ゲンジボタルの餌には不向きです。 1)モノアラガイは、雑食で水草や稲、藻、葉泥、死肉(魚、ミミズ、その他の昆虫)など何でも食べます。 2)モノアラガイは約10mm(親貝)で、この貝は観察の結果、3)4)のような理由でゲンジボタル幼虫の餌には適しません。 3)モノアラガイは逃げ足が速いので孵化直後のゲンジボタルの幼虫が捕まえることができません。 4)ゲンジボタルの幼虫がモノアラガイに噛みついても生命力が強くなかなか弱りません。 5)モノアラガイの殻は薄いので強くつまむと砕けてしまいます。 |
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○その他の観察結果(モノアラガイは、カワニナの天敵です) 6)水槽でカワニナと一緒に飼育して分かったことですが、モノアラガイはカワニナの天敵と分かりました。カワニナより動きが早いため、無数のモノアラガイ(2〜3mm)がカワニナの殻と体のすき間に入り込み、2〜3日で殻と蓋を残し食べ尽くします。 (カワニナの水槽で何度も確認しています) 7) モノアラガイを養殖して分かったことで、水槽から這い出ることがあります。湿り気のあるところへ這い出た場合生き続けることができますが、外気が乾燥しているとモノアラガイの体が乾燥してしまいます。乾いたモノアラガイを水に戻しても生き返りません。 |
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B 水面から這い出た、モノアラガイ |
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B 水面から這い出た、モノアラガイ |
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○モノアラガイ | ||
C約15mmのカワニナと7〜8mmのモノアラガイです。 Dモノアラガイ 水中の石をはんでいるモノアラガイ。モノアラガイの親は、水温が低くても水槽内を這い回っているのを観察できます。 E水面から出たモノアラガイは、エアーホースやガラスに張り付いています。 |
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C カワニナとモノアラガイ |
Dモノアラガイ |
E 水面から這い出た、モノアラガイ |
CDEは、ヘイケボタルを飼育している。水槽のガラスごしにモノアラガイの交尾を見ることができました。水温11℃(2月11日) | ||
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○たまごの観察 | ||
Fモノアラガイは、水草の茎や水中の石などにゼリー状の巻くの中へ卵を産み付けます。 水槽のガラスに産み付けられたモノアラガイの卵です。ゼリー状の幕の中に粒状に見えるは卵です。 Gガラスに産み付けられた卵を3箇所発見。(12月8日)(水温夜間7℃〜昼間12℃) H発見から2日目のたまごです。ゼリー状の幕の中に貝が確認できるようになりました。(12月10日) |
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F モノアラガイの産卵 |
G たまご発見日 |
H 発見から2日目 |
I発見から5日目(12月13日) J発見から12日目。寒波で夜間の水温が3〜4℃、昼間は7〜8℃くらいの日が続き、水温が低いのか余り成長していません。 (12月20日) K 発見から16日目。水温が低いのでようやくゼリー状の幕を破り這い出れるようになりました。(12月24日) |
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I 発見から5日目 |
J 発見から12日目 |
K 発見から16日目 |
○翌日、全て小さなモノアラガイが誕生しました。(12月25日) |