ヨシノボリ

 
ヨシノボリは、清流を代表する魚で日本に9種類が生息しています。この魚も農薬などで激減しましたが水がきれいになってホタルの飛翔する川では最近姿が見られるようになった魚です。
 
私たちが子供だったころ、細長い草(茎)の先に餌(ナガレトビゲラの幼虫)を結び付け、緩やかな浅瀬の石陰へ餌を入れ、指先で茎の元をよじり(反転)ながら釣ったものです。・・・食い付くと餌を離さないので麦藁帽子でキャッチ、そんなのどかな魚釣(あそび)をした記憶があります。
貪欲な魚で食いついたら離そうとしないので、細長い草(茎)の先に餌を結び付けただけの釣り(針なし)が昔の子供たちの遊びの一つでした。

ヨシノボリは、清流を代表する魚で一時は絶滅が心配されましたが、水がきれいになって姿が見られるようになった魚です。

●ヨシノボリは、せせらぎを好み、小さなカワニナ飼育器内で共存させるには、水温と酸素管理が大変難しくなります。
1)清流にすむヨシノボリは、25〜26℃の水温になると危険です。
2)せせらぎを好む魚で酸素を大量に必要とします。
3)泳ぎは、川底を数十cmはう様に泳ぎ、川底では前ビレを立て、あし代わりにして支えます。
4)なわばりをもち、侵入者に口を大きく開けたり、体を突いたりして威嚇します。
5)体の色を周りの色(保護色)に合わせることができます。飼育器内でも確認できます。
6)腹に吸盤があり、急流や石の壁に張り付き休憩することができます。
初夏には、小さな滝や急流を吸盤で吸い付きながらのぼることも知られています。
7)産卵場所は雄が作り、小石の下にある砂利を口にふくみ運び出して作り、石の下に数十個から100個の卵を産みつけます。
8)食べ物は、水中にすむ小さな生物や藻、などを食べます。飼育器では粒状の魚の餌なども食べます。
Dよしのぼり、どんこ、ウツロッペ、ざっこ、コチ、ゴチなど地方によって呼び名が異なります。この魚も小川や谷川のきれいな水にすんでいる魚です。
Eなわばり争い。互いに口を大きく開けいかくします。おそらく体の大きいヨシノボリが場所を優先します。その後の侵入者は、口で突いて追い出します。
Fよしのぼりの腹部、吸盤でガラスに張りついているところです。
G吸盤の拡大写真です。
Gよしのぼりの卵です。緩さかな浅瀬の、石の裏側に100コ前後の卵が産みつけられていました。(卵の撮影のみ)
なわばり争い 腹部 吸盤 よしのぼりの卵
D2匹のよしのぼり Eよしのぼりの腹部 F吸盤 Gよしのぼりの卵