ウツボグサの育て方

ピンク色の花が咲く「ウツボグサ」
ピンク色のウツボグサの花です

◇「ウツボグサ」シソ科・宿根草(多年草)・(別名)カコソウ(夏枯草)
 北海道から九州の日当たりのよい里山に自生している山野草です。ウツボグサの名前の由来は、ウツボグサの花穂が「うつぼ」矢を入れる靫(うつぼ)に似ていることから名前が付けられました。
 また、ページ内の画像のように真夏に花穂(かすい)が立ち枯れするために夏枯草(かごそう)の名前があります。画像では一番花が枯れて2番花が咲いています。
○ウツボグサはプランターなどに種をまき発芽させたり、秋(10〜11月)刺し目で容易に栽培することができます。花の色も紫、青、ピンク、白などが咲きます。(自然界では多くが紫色の花で、白色の花も見られます。)
○乾燥したウツボグサの花穂は煎じて飲むと利尿や消炎の効果があるといわれています。

ウツボグサの手入れ作業カレンダー
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
生育サイクル 成長期 開花期 成長期
植え替え 植替 植え替
株分け 株分 株分け
今年の種 種まき
前年までの種 古い種まき
さし芽 さし芽
水やり 表土が乾いたら,1日1回水をやります

ウツボグサ 作業日記
種まき:6月27日種まき作業は梅雨の時期が最適です。遅くても8月後半までに種まきをしないと
翌年の開花は望めません。35cm×15cmのプランターに10粒以内をまきます。
用土 腐葉土:30%
鹿沼土小粒:70%
地植え栽培の方も、苗はプランターで育て植え替えるといいでしょう。
@11月初旬の苗冬期は、日当り、風通しのよい野外に置きます。雨・霜・雪には強いので心配ありません。肥料、水はやりません。
A植え替え準備3月の暖かい日に植え替えをしましょう。植え替えをする前にプランター上部四隅角に2つの穴を開けて置きましょう。支柱を止める穴です。
B苗の掘り出し。根を傷めないように掘り起こします。
@植え替え準備

A11月初旬の苗

B苗の掘り出し

C植え込み35cm×15cmのプランターに2株を根と土をなじませるように植え付け、静かに水をたっぷりやります。
用土 腐葉土:30%
鹿沼土小粒:70%
D4月中旬の苗4月中旬苗も大きくなりました。
E4月下旬の苗大きくなりプランターからはみ出ています。
C植え込み

D4月中旬苗

E4月下旬苗

F支柱立て作業4角に30cmの支柱を立てます。@で事前に開けておいた穴の外側から針金を通し支柱をしっかり止めます。
G支柱にアルミ線かけ支柱には6〜7cm間隔でアルミ線を3本ほどしっかり張ります。(開花時茎がたおれないように防ぎます)
H 開花前、最終のお手入れ5月15日:つぼみが大きくなってきました。害虫、(オンブバッタ、コバネイナゴ)など、葉や茎を好んで食べますので見つけ次第取り除きます。
F支柱を立て

G支柱に針金かけ

Hつぼみ

I開花(ピンク色)5月22日:一輪咲きました。
J開花(紫色)5月26:自然界の花より薄い色です。
K開花(白色)7月11日:自然界でも数の少ない白色の花です。
ピンクの花が咲きました
Iピンク

J青

K白

L2度目の開花と種取作業6月19日:全体が茶色に枯れてきたら(写真中央の花穂)花穂の下部を切り取ります。注意:種が落ちますので穂を逆さにしないようにしましょう。
※手入れによっては、続けて花を咲かせることもできます。
M枯れた花穂と種乾燥させてから種を取ります。(右の花穂の上に見える5つの点が種です)
N種まきを早い時期(8月の下旬まで)にすると翌年の開花が楽しめます。
※発芽するまでに日数がかかります。その間日陰で、土面が乾かないようにすることが大切です。
L2度目の開花

M枯れた花穂

N種まき発芽

増やし方には、種からとさし芽、株分けからがあります。
下の作業は「はさし芽」です。
@茎からの新芽6月27日花が終った後茎の葉元に新芽が出ます。新芽から2〜3cm下で切り取ります。
A根元からの新芽6月27日根元から新芽が地面をはうように長く新芽を伸ばします。その茎を根元から1cm残し切り取ります。
@Aさし芽6月27日:さし芽作業は梅雨の時期が好ましくさし芽をした後、水やりをしておきます。
1.5ヶ月は日陰に、その後は徐々に日光に当てます。
用土 腐葉土:30%
鹿沼土小粒:70%
@植え

A植え

B植え

Cさし芽後12月28日:こんなに大きくなりました。冬の管理は、日光の良くあたる場所に置きます。
乾いたら水をやります。
D雪にも強い雪にも強いのでそのまま自然まかせでいいでしょう。
D雪どけ後ウツボグサは雪に押されペチャンコですが大丈夫です。初夏には綺麗な花が咲きま。
さし芽後のウツボグサ
C12月28日の苗 D雪が積もりました E雪解け後