蛍の飛び交う美しい自然を未来に引き継ごう
 豪雨による洪水でホタル幼虫や餌になるカワニナが流されてします

 大雨の原因になる線状洪水帯といった聞きなれない情報が出されるようになってから十数年・・・今では、日本の何処かで
線状洪水帯によって洪水、土砂災害、川の氾濫など被害が多発している。
 ホタルの保護活動を続けている岐阜県加茂郡川辺町の神坂川や坂之洞川でも例外でなく、梅雨末期からの豪雨で洪水が多発、孵化した幼虫(1mm)が水に入っても流されてしまいます。
 その為、地域の住民の協力によってホタルの成虫を採取、産卵籠へ放し交尾、産卵、孵化させ「ホタル研究室」で育成。洪水の減る時期を待って川へ放流しています。






 ホタルを守るために「ホタル研究室」では、次のような活動を行っています
 
ゲンジボタル、ヘイケボタル、クロマドボタル(陸生)の生態研究とホタルの保護活動を行っています。

 ゲンジボタルとヘイケボタルの成虫を採取して産卵床や産卵籠を使って交尾、産卵、孵化させます。洪水が減る時期まで飼育して8月下旬〜9月中旬ごろの気象情報を参考にして幼虫と餌になるカワニを放流しています。

 ホタル研究室内を紹介
@ 下の写真内の上段の右は「グッピー」を飼っています。水草を植え餌は、朝夕少量、与えています。エアーは、一ヵ所出しています。水替えは、月二回行っています。左は、ヘイケボタルの完全養殖の水槽です。

@


A 左の水槽は、「ゲンジボタル」と「ヘイケボタル」の餌、カワニナを養殖。
 右の水槽は、ゲンジボタルの幼虫約100匹を飼育。

A


B 反対側(西)の壁には、(ゲンジボタルの生態、ホタルの一生、川の清掃活動、(南)は、幼虫やカワニナの放流活動を写真で紹介。

 ホタルの飛び交う時期には、産卵籠を設置。
 成虫を採取して産卵籠へ放し交尾、産卵、孵化、下の水槽代わりのバケツに入る仕組になっています。
 バケツには、水、エアー、砂地、小石数個、カワニナを入れる。初期はカワニナの稚貝を入れます。幼虫の成長に合わせカワニナも大きな餌にします。

 幼虫の放流の時期は、気象情報を参考に決めます。
※ 全ての幼虫を自然界の川へ放流した後は、来シーズンに使用するので産卵籠やバケツを清掃する。

B


C 「クロマドボタル」の育成器。
 餌のマイマイを自然界で採取できない時期があるので(キセルガイ)を養殖しながらクロマドボタルの幼虫を育成しています。
 キセルガイは、気温20度以下になると土に潜ったり枯葉の中や木の下、石の下で団子状態になって越冬しています。

C クロマドボタルの育成器


 上のCの育成器内にいるクロマドボタルの幼虫は、10月下旬〜4月下旬ごろまで枯葉の中へ潜り冬眠中のため姿を見ることは出来ません。
D 「クロマドボタル」の幼虫を見て頂く為、育成器から幼虫を4頭捕まえ小さな容器内へ放しています。ただし、全てが羽化すると見られなくなる時期があります。
 容器のサイズ (横 31cm)  (奥行 18cm)  (高さ 24.5cm) 蓋は、取り外して撮影。
Eクロマドボタル幼虫。

D 小さな容器

E 幼虫